第275回:話題の音声SNS「ClubHouse(クラブハウス)」は中小企業のビジネスに役立つのか?
ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
このPodcast/書き起こしで得られること(要点)
- Clubhouseを「音声版Twitter」のように誤解せず、性質の違う場として捉えられる。
- 中小企業が企業アカウント的に活用しにくい理由を整理できる。
- 個人として使うなら、何を目的に参加すると価値が出やすいかが分かる。
話題が先行しているサービスほど、好き嫌いや熱量の強い意見に引っ張られがちです。今回のClubhouseもまさにそうで、絶賛か全否定かの両極端に寄りやすい空気がありました。ただ、中小企業が判断材料としてほしいのは、流行っているかどうかよりも、自社や自分にとって何に向いていて、何には向いていないかという整理のはずです。
そこで今回は、Clubhouseの特徴をいったん落ち着いて見直しながら、中小企業のビジネスにどう関わるのかを考えます。
Clubhouseの正体は同期型で流れていく音声の場
Clubhouseの大きな特徴は、同期型で、過去の内容が残らず、音声だけでやり取りすることです。誰かがルームを立て、モデレーターが進行し、リスナーがその場に入って聞く。必要に応じて話す人が指名される。この仕組み自体はシンプルですが、今のWeb活用の常識とはかなり違います。
特に大きいのは、後から見返せる前提がないことです。ブログやYouTube、Podcastのように積み上がって資産になる形ではなく、その時間にその場へいなければ触れられない。だからこそライブ感はありますが、蓄積を前提にしたマーケティングとは相性が良くありません。
さらに、音声中心ということは合う人と合わない人がはっきり分かれるということでもあります。ラジオのように流し聞きできる人には心地よくても、テキストで整理して読みたい人には負担が大きい。まずこの相性差を前提に置かないと、評価を誤ります。
価値が出るのは個人の発見と関係づくり
では価値がないのかというと、そうではありません。むしろ面白さはかなりあります。普段は接点のない業界の人の話、小さなお店の現場感のある話、ふだんなら表に出てこない悩みや工夫が、そのまま耳に入ってくるからです。
こうした場で効くのは、広告的な発信よりも、人と人との関係づくりです。誰かの話を聞き、その周辺の人をフォローし、そこから新しい世界を発見していく。このディスカバリーの使い方は、既存のSNSとは少し違う魅力があります。
また、編集できない環境なので、その人の瞬発力や論理の組み立て、話し方の地力がかなり見えます。動画や文章では整って見えていた人が、ライブで話すと印象が変わることもある。逆に、思っていた以上に整理して話せる人に出会うこともあります。そういう意味では、無加工の人柄や力量が見えやすい場でもあります。
企業活用が難しい理由
中小企業が「新しいSNSだから会社でも活用できるのでは」と考えるのは自然ですが、少なくとも王道のWebマーケティングの延長で考えるなら難しいです。
積み上がらない
まず、コンテンツ資産になりにくいことが大きな壁です。書き起こしもしづらく、録音や再利用にも制約があり、その場で消えていく前提が強い。過去の自分が今の自分を助けてくれる、という積み上げ型の考え方に乗りません。
企業より個人に向く
Clubhouseは、企業アカウントが何かを一方的に発信する場というより、個人が信頼残高を積み上げたり、人をつないだりする場としての性格が強いです。広報担当者や経営者が個人として関係を作るならまだしも、会社として運用する発想だと効率が悪くなりやすいでしょう。
フォロワー数を追う発想と相性が悪い
初期は相互フォロー目的の部屋も盛り上がりましたが、これはあまり筋が良くありません。無差別にフォローを増やすとタイムラインが散らかり、聞きたい情報へたどり着きにくくなります。音声は読むより時間を使うので、興味のない情報が混ざることの負担が大きいからです。
使うなら無理に乗らず、自分の目的を絞る
結論として、Clubhouseは中小企業の標準装備になるようなものではありません。TwitterやFacebook、LINE、YouTube、Podcastの代わりに置くものでもないです。ただ、個人として知見やつながりを広げたい人、知らない世界の話を聞きたい人には十分面白い場です。
だからこそ、無理に流行へ乗る必要はありません。招待制が落ち着いてから入っても遅くはないですし、やってみて合わなければ離れればいい。ビジネス活用を考える場合も、企業運用の近道を探すより、個人としてどんな信頼や発見を得たいのかを先に決めた方が失敗しにくいはずです。
まとめ:企業の武器というより個人の発見装置
Clubhouseは、同期型、非蓄積型、音声中心というかなり独特な場です。そのため、コンテンツを資産化しながら集客していく中小企業の王道施策とは噛み合いにくい一方で、個人として新しい人や考え方に出会い、信頼関係を作るには面白い余地があります。
話題性に振り回されるよりも、自分に合うかどうか、そして何を得たいかで判断する。その視点で見れば、使うべき場面も、使わなくてよい場面もかなりはっきりしてきます。
配信スタンド
- Apple iTunes 公式ストア Podcast(おすすめ)
https://itunes.apple.com/jp/podcast/zhong-shan-yang-pingno-non/id750899892 - GooglePodcast
https://www.youtube.com/user/WebMarketingJAPAN - Spotify
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■Podcast /Webinar への質問は
こちらのフォームへどうぞ。
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運営・進行
株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)
代表取締役・コンサルタント 中山陽平
Webサイト:https://roundup-inc.co.jp/
投稿 第275回:話題の音声SNS「ClubHouse(クラブハウス)」は中小企業のビジネスに役立つのか? は 中小企業専門WEBコンサルティング会社・ラウンドナップWebコンサルティング(株式会社ラウンドナップ) に最初に表示されました。
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